
こんにちは、高屋塾の高屋です。
今回は、中学生の保護者の方からも注目度の高い「第3回北海道学力コンクール(道コン)」について、各教科の問題分析と解説をお届けします。
道コンは、志望校合格に向けた実力を測るだけでなく、今後の学習方針を立てるうえで非常に重要なテストです。
どの単元で差がつき、どのような学習が今後の成績アップにつながるのか、教科ごとに詳しく見ていきましょう。
教科別分析と解説
国語難易度
やや易しめ
差がついた問題
大問1
問1(3)綻(ほころ)びるの読み方
問2(2)ししょう(支障)の漢字
大問2
問1:会話の部分を探す問題でしたが、非常に正答率が低かったです
会話の終わりは『と』や『とて』を探すと見つけやすいですね
問3:『思し召し』は尊敬語なので、主語の人物を敬うときに使います。
今回敬意を表す対象は『観音』でした。
この問題も非常に正答率が低かったです
問5:『エ』の選択肢を選ぶ人が予想以上に多かったです
大問3
問3:段落の最初の五字を抜き出すのに、段落の途中の文章を抜き出してしまうミスが意外と多かったです
問6:本文を読む前に選択肢に目を通しておくことで、最初から探しながら読むことができます
設問分を後から見た人は、タイムプレッシャーがある中で、何度も本文を読み返し、
該当箇所を探すのに時間がかかっていました
大問4
問1:『こと(体言)』につながる形は連体形というポイントが抜けている人が多かったです
問6:この文章を論理的に比較しながら読めないと完全解答が難しい問題でした
大問5
問5:国語の点数が65点くらいを境に、正答率が大きく変わりました
『週2日程度は全員で練習する』ことは読み取れていましたが、
『他の日は体力をつけたり、リズム感を養う』としてしまう人が一定数いました
数学難易度
やや難しめ
差がついた問題
大問1
問2:2次方程式と因数分解を混同し、最初にすべての項を2で割ってしまうミスが意外と多かったです
☆数学が苦手な人ほど大問1の得点率を伸ばす☆
数学の点数が伸びない要因として、大問1の失点が多いことが挙げられます
今回の問題であれば25点以上は確実に取りたいところです
※トップ高校(またはSS60以上を狙う)の場合は大問1は満点を目指しましょう
大問2
問1:正答率が低い問題でした
問2:非常に正答率が低い問題でした
大問3
問1:(2)基本問題でしたが、意外とミスが多い問題でした
問1にミスがある人は関数の復習が必須です
問2:文字を使って座標を表すパターンになると正答率が下がりますね
今回はPとQの座標を表すことができれば、面積を表す式自体はそれほど難しくない問題でした
大問4
問2:証明問題としては標準レベルでしたが、最後の条件を正確に書けない子が多かったです
三段論法のパターン(A=B B=C ならば A=C)に慣れるための練習が必要です
問3:この問題も非常に正答率が低い問題でした
大問5
問1(2)面積の変化をグラフで表すパターンは正答率が低いですね
面積の増え方減り方が変化する秒数と面積をグラフにする練習をすると
この手のパターンの問題が格段に解きやすくなります
問2:これは難問でした
グラフを書くと、5種類の直線と曲線が登場(笑)
グラフがわかれば、y=10を代入する問題でしたが、これは時間が足りないですね
社会難易度
やや易しめ
差がついた問題
大問1
問2:(2)ギニア湾は原油が豊富に埋蔵されています
ナイジェリアはアフリカで最大の産油国です
問3:(4)ウからイまで約50年の中の出来事の並び替えだったので、
少し難易度が高く正答率が下がっていました
大問2
問2:選択肢『エ』と『ア』を逆に書いている子が意外と多かったです
問4:文化史は正答率が下がりますね
大問3
問4:選択肢『ウ』を選ぶミスが多かったです
割合をそのまま比較せず、合計金額から食料品の金額を計算する必要がありました
問5:都道府県を特定するパターンとしては少し判断に迷うところが多く、正答率が下がりました
大問4
問5:権利の具体的な内容を把握できていいない人が多かったです
問6:選択肢『ア』のミスが意外と多かったです
男女雇用機会均等法と男女共同参画社会基本法を混同したのかもせいれません
理科難易度
やや難しめ
差がついた問題
大問1
問2:心臓を流れる血液の流れを整理できていない人が意外と多く正答率が下がりました
大問2
問3(2):染色体が複製されて2倍になるタイミングが整理されていない人が多かったです
大問3
問4(2):∔と-のつなぎ方が逆になると電子天秤は軽くなりますが(磁界から受ける力が小さくなる)
S極を下にする力の向きが逆になるので、電子天秤は重くなります
大問4
大問4は全体的に正答率がかなり低かったです
問1:試験官の中に水が逆流して試験が割れるのを防ぐという誤答が意外とありました
(2)表の数値が何を表しているのかを読解できていない人が多いです
問2:問1(2)の問題が正確にできないと問2も正解は難しかったですね
大問5
問3:☑粒の大きいものは河口付近、粒の小さいものは河口からの距離が大きくなる
☑地表付近の地層ほど新しい
よく出題される問題パターンなのでしっかり復習しましょう
問5(2)非常に正答率が低い問題でした
英語難易度
標準
差がついた問題
大問1
問4(2)(3)
大問2
問3:疑問詞が合っていても、そのあとの疑問文の語順が正しく書けていないパターンが多かったです
大問3B
問1:『エ』を選んでしまう人が意外と多かったです
問3:本文に書いてる文をもとにhopeを使って答えてしまうミスが多く正答率が低かったです
大問4
(2):『way』がなかなか書けずこの問題も正答率は低かったです
(3):自由英作文は正答率は高くないですが、今回の問題は書く内容が比較的易しめだったので
文法ミスがなければ高得点は狙いやすい問題でしたが、まだこの時期なので
文法ミスがとても多かったです
まとめ
今回の第3回道コンでは、教科によって「正答率の差が大きい問題」が多く見られました。
特に国語では読解問題の設問理解力、数学では基本問題の取りこぼし、理科では用語整理の不足が目立ちました。
入試に向けて大切なのは、「難問対策」よりもまず基礎を確実に得点に結びつける力です。
苦手単元を放置せず、今回の分析をもとに一つひとつ理解を積み上げていくことで、成績は確実に上向いていきます。
高屋塾では、道コンの結果を踏まえた個別カリキュラムで、次のテスト・入試に向けて生徒一人ひとりを全力でサポートしています。
「自分の弱点を知りたい」「次回こそ得点を伸ばしたい」という方は、ぜひご相談ください。


